機械・金属

No. 症状/対処  質問内容 回答内容
1 劣化・破損 高強度のボルトが破損しましたが、原因が何か知りたい。 ボルトの破断面はさびがかなり進行していました。さびとり処理を行いSEMで観察を行うと粒界割れの様相でした。高強度ねじの使用や腐食の発生、破面観察の結果より水素脆化による遅れ破壊であると推定されます。
2 劣化・破損 ナットが使用中にエッジ部から破損しましたが、原因が何か知りたい。 良品と破損品のナット断面を切断し、破損が生じたエッジ部を主体に実体顕微鏡でマクロ観察しました。その結果、破損品は良品に比べ内部に多数のピンポールがあり、特にエッジ部に多数存在していた。本ナットはダイカストで製造されており、製造工程で生成したピンホールがエッジ部に集中したため破損したものと推定されます。
3 劣化・破損 ステンレス製のボルトが破損しましたが、原因が何か知りたい。 破損したボルトの破断面を走査型電子顕微鏡(SEM)で観察した結果、粒界割れであり脆性破壊でした。ボルトの使用環境は常時水分がある腐食の起こりやすい環境でした。また、ボルトはマルテンサイト系ステンレス製でビッカース硬度HV550と高硬度材料であり、水素脆性感受性が高いため、腐食に伴い発生した水素により水素脆化が発生し破壊につながったと推定されます。
4 劣化・破損 鋳鉄製の部品を切削加工したところ、従来とは異なり、加工キズが発生しましたが、原因が何か知りたい。 加工キズ部をSEM-EDXで観察や元素分析を行った結果、キズ部からは母材に比べSi,Alが多くWも検出され、炭化物か酸化物の介在物が存在していました。硬い介在物の混入のため、切削によりえぐられキズが発生したものと推定されます。
5 劣化・破損 自動車の部品が疲労破壊により途中破断してしまう。原因はなぜか。 SEM観察およびICP発光分析によりマンガンと硫黄の化合物が介在物として存在している事が確認されました。この介在物が疲労破壊の起点になったものと考えられます。
6 劣化・破損 ボルトが、通常より小さい荷重で破損しましたが、その原因が何か知りたい。 ボルト破断面をSEM-EDXで観察および元素分析を行った結果、無数の孔が点在し、異物として介在物と考えられる元素(Si,Al,O)が検出されたことより材質的に欠陥があります。さらに、破断面の縁近傍にはめっき成分と考えられますZnが検出されており、ボルト製造時に割れがあったと考えられます。
7 劣化・破損 黄銅金具の変色および割れ原因を調査できますか。 黄銅製の金具をロープにかしめた製品の保存中に黒色に変色し、かしめの強度が低下してしまう現象が発生しました。原因を調べるために電子顕微鏡により観察した結果、黒色に変色した箇所に亀裂が発生していた。破面は粒界割れをしており、黄銅特有の時期割れ(応力腐食割れ)が発生していると思われました。ロープからアミンまたはアンモニア等の腐食性物質が発生したことが原因と考えられました。
8 劣化・破損 アルマイト処理部品の割れの原因を調査できますか。 割れ部の断面を鏡面研磨して観察すると亀裂部付近のアルマイト皮膜膜厚は薄いことが分かりました。また、亀裂は粒界に沿った複数の割れでした。部品の製造方法として亀裂部付近はカシメにより応力がかかった状態であり、更に、使用場所は通常よりも腐食環境にありました。これらを総合して、薄い皮膜が加工により割れ、応力腐食割れにより部品に亀裂が発生したものと推定しました。
9 劣化・破損 黒染め処理品の割れ原因を調べたいのですが。 黒染め処理を行った鉄鋼製品について割れが発生し、その原因について調査を行いました。SEMにより観察した結果、割れは粒界割れでした。この製品は引張強度1200MPa級のハイテン材であり、また黒染め処理前に酸洗い処理を行っていたとのことから、酸洗い時に発生した水素による水素脆化が原因と考えられました。
10 溶接特性 ステンレスSUS430溶接品の割れ原因を調査できますか。 冷却水を循環させる部品をSUS430で溶接して作製しましたが、使用中に溶接部で割れが発生しました。破面近辺の金属組織を観察すると粒界割れをおこしており、応力腐食割れの可能性が考えられました。SUS430の溶接においては、溶接の際の入熱が多くなると応力腐食割れ感受性が高くなります。そのため、溶接部の余熱は不要であり、むしろ溶接パス間で十分温度を下げる工夫が必要であり、溶接工法の改善を提案しました。
11 有限要素解析 構造解析(有限要素解析)を行うために必要なパラメータは何か知りたい。 構造解析を行うためには三次元CADのデータと拘束条件が必要となります。その上で、鋼材などの等方性材料において、弾性変形の範囲で加わる力や微小な変形を評価する線形解析の場合に必要となる物性値は、弾性率およびポアソン比です。また、大変形を取り扱う非線形解析においては、上記の物性値の他に降伏応力および加工硬化係数が必要となります。これらの物性値は、当センターの万能材料試験機を用いて計測することができます。
12 漏れ検査 タンク溶接部の水漏れ検査をしたいのですが。  タンク溶接部の液漏れを現地で迅速簡便に行いたいとの相談を受けました。蛍光染料を応用した検出を検討されていたようでしたが、染料の入手と廃液処理に問題があるため、漏れ試験でよく使われる液体漏れ発色現像液(水性タイプ、油性タイプ)を使用することを勧めました。これは目視の1000倍以上の感度があり、検査も効率的です。国内では、T社が販売しています。
13 めっき不良 鉄鋳物上に溶融亜鉛めっきを施しましたが、表面に気泡が多数みられました。その原因には何が考えられますか。 溶融亜鉛めっきは溶融した亜鉛の中に品物浸漬して加工します。そのため、品物表面に付着した揮発性物質(水分や有機物)があると表面からガスが発生します。一般的には揮発性物質がすべて揮発するのに十分な時間浸漬すればこのような問題は解消できると考えられます。今回の場合もSEMで気泡付近の断面を観察すると気泡は鋳物表面から発生しており、鋳物上に付着していた有機物や水分の蒸発による気泡であることが考えられます。
14 めっき不良 クロムめっきが剥離した原因を調べたいので、方法を教えて欲しい。 めっきが品物からはがれる一般的な原因として、めっき前の品物の洗浄不足が原因で油やさびなどの汚れが残っていることや、めっき後に品物が腐食したことなどが考えられます。今回は、SEM-EDXを用いて剥離部の分析を行い、その結果、剥離部分から炭素が検出されました。そのため、めっき前の洗浄が十分ではなく油分等が残留したため、めっき膜が剥離したと考えられます。
15 めっき特性 3価クロム化成処理を施したねじがクロメート処理品のねじに比べ締めに力が必要でありましたが、その原因を知りたい。 一般的にクロメート皮膜より3価クロム化成皮膜の方が摩擦係数が高いと言われており、そのため、同じ軸力を得るためにはより大きな締め付け力が必要となったと推定されます。
16 めっき特性 溶融亜鉛めっきした鋼材のめっき異常「やけ」がなぜ起こるのですか。 地金のSi及びPの含有量が多いとめっき付着量が異常に多くなって「やけ」を起こすことがあします。持ち込まれた鋼材の材質を分析したところSi量が通常の6倍でした。(JIS-H-8641溶融亜鉛メッキ解説付属書参照)
17 めっき特性 亜鉛めっき品が変色しました。その原因を調べる方法はどうすればよいか。 変色箇所をSEM-EDXで分析する手法があります。今回の場合、変色部分にClが検出されました。何らかの理由により塩素が付着し、これにより変色が発生したと思われます。
18 摩耗評価 摺動部材の摩耗量の測定は出来ますか。  摺動部で摩耗が起こると、異常音が発生する事があります。摺動部の摩耗の具合を調べるため、輪郭形状測定機を用いて摩耗深さを評価します。μm程度の筋状の摩耗痕を見つけることが出来ます。
19 変色 銀(Ag)めっきした容器に充塡した試薬の一部が変色しましが、その原因の解明を支援して下さい。 変色した部分と未変色の部分をガスクロマトグラフ質量分析装置等で分析を行えば解明できる可能性があります。今回、変色部と未変色部の分析を行った結果、酸化した試薬の誘導体化合物が検出されました。この化合物はカルボキシル基を有すため、その酸性によりAgメッキが腐食され、生じた酸化銀により試薬が呈色したものと推測されます。
20 腐食 黄銅製の部品が腐食し変色したのですが、原因が何か知りたい。 変色部の付着物を削り取った粉末試料および黄銅母材について、蛍光X線分析を行います。その結果、粉末試料は黄銅母材に比べ、Zn量が極端に少なければその変色部は、黄銅の脱Zn腐食であることがわかります。
21 腐食 ニッケル製の部品が黒く変色し腐食しましたが、原因が何か知りたい。 変色した本部品を蛍光X線分析装置等を用いて元素分析した結果、多量の硫黄が検出されました。硫黄は本来の部品中にはなく、染色工程の塗料に含まれています。したがって、本ニッケル部品は塗料由来による硫黄により黒く変色し腐食(硫化作用)したものと推定されます。
22 腐食 アルミ加工品の変色原因について調べたい。使用した加工機はアルミの他、銅合金など非鉄金属を中心に加工しています。 アルミ加工品の変色部をSEM用マイクロアナライザ(EDX)により、異物の成分分析を実施することで、原因物質の特定が可能です。
23 腐食 金属(鉄)にゴム板を接着剤で貼り合わせた部品について、その接着部周辺の金属(鉄)が茶色に変色しましたが、原因が何か知りたい。 茶色に変色した部分をSEM-EDXで分析した結果、Fe,O,Si,Cの順に多く検出された。本接着剤はシラン系のものが用いられており、接着剤中に含まれる水分により、鉄が酸化し、赤錆が発生したと考えられます。
24 腐食 X線CTシステムを使って黄銅の破面の観察は可能ですか。 X線CTシステムを使っての破面観察はサンプルがX線を透過するかどうか、また割れの開口部の大きさがX線の検出器で見分けることができる大きさ(分解能)より大きいかどうかにより観察の可否が決まります。X線が透過できる幅は当センターのX線CTシステムでは鉄では30mm以内、アルミニウムでは150mm以内です。また、割れなどの細かいものを見るときはサンプルをX線管球に近づける必要があります。そのため、サンプルは極力小さい方が観察はしやすいです。
今回のサンプルは直径1cm以下の小さな部品でX線が十分透過することができ、また割れの開口部が数十μm以上と比較的大きかったのでX線CTシステムでの破面の観察は可能でした。
25 品質管理 同機種の工作機械が複数あり、同じ製品を生産していたが、機種間で製品バラツキが発生しました。原因について調査したいのですが、どのような方法がありますか。 円運動精度試験機を用いて、NC加工機の各軸の運動精度を評価することが可能です。工作機械のサーボミスマッチやバックラッシュの調整などを実施し、機種間差の低減が可能です。
26 表面計測 鏡面加工品の変色原因を調べたいのですが。  鏡面加工品の一部が変色しているため、その原因調査について相談がありました。表面粗さ測定機を用いた表面凹凸状態の評価や、電子顕微鏡によるEDX分析を実施しましたが、変色部と正常部で、大きな違いは見られませんでした。但し加工面の表面に極めて薄い酸化膜が影響している可能性もあり、場合により、ESCA等の極表面分析を行う手もあることを説明しました。
27 非破壊検査 プリント基板の不良調査をしたいのですが。 素子が実装されているプリント基板の不具合について調査の相談がありました。これまでは不良箇所の特定のために基板および素子の断面を切断して調査を行ってきましたが、非破壊での調査が必要であったため、当所が近年導入したX線CTシステムを用いて測定を行いました。その結果、基板配線と素子の重なり部に断線があることが判明し、不良箇所を特定することができました。
28 非破壊検査 溶接部のX線CT観察はできますか。 鉄鋼材料を溶接した部分についての欠陥検査について相談を受けました。X線CTにより溶融部を観察した結果、溶接条件が適切なものはポロシティー(気泡)の発生が見られませんでしたが、不適切なものはポロシティーが観察できました。X線CTでは溶接部分の金属組織までは観察できませんが、ポロシティーや溶融不足による隙間などの欠陥を観察することができます。ただし、当センターのX線では透過できる厚みが鉄鋼で約30mmであるため、X線CT像を観察するためには溶接した部分のみ切り出すことが必要です。
29 微小観察 接合材の接合界面を観察する方法はありますか。 接合面に対し垂直断面で接合試料を切り出し、接合断面を鏡面研磨します。
接合界面を電子顕微鏡(SEM)で観察することで接合状態の確認、また、SEMと元素分析装置(EDX)を併用することにより、元素の拡散状態が把握できます。
30 破面・組織 プレス加工を行っていますが、従来品に比べ金型の寿命が短く破損しました。その原因が何か知りたい。 破断した金型を SEM-EDX観察した結果、従来品に比べ大型の非金属介在物が多数存在していました。金型材中の介在物のために金型寿命が短くなったものと推定されます。
31 破面・組織 鍛造不良の原因を調べるためにはどのようにすれば良いですか。 鍛造品の鍛流線(メタルフロー)を観察することで、推測します。
今回の場合、材料断面のメタルフローを観察した結果、正常品と鍛造キズ品は大きく異なっており、鍛造キズ品にはかぶりキズが発生していました。
32 破面・組織 共付け溶接部において、溶融した部分を組織的に確認したいが、その方法はありますか。 共付け溶接部の断面を鏡面研磨後にエッチングし、金属顕微鏡で結晶粒の大きさを観察することにより、溶融部分が確認できます。溶融部は結晶粒が大きく、溶融していない部分は結晶粒が小さくなっています。
33 破面・組織 鋳造条件や欠陥を定性的に調べる方法はありますか。 鋳造条件の確認や鋳物欠陥のできやすさなどを調べるひとつの方法としてマクロ組織があります。マクロ観察は、観察したい断面を切断し研磨およびエッチングすることにより結晶の成長を肉眼で観察できます。徐冷の場合は結晶が大きく、急冷の場合は結晶が細かくなります。
34 破面・組織 鍛造製品のメタルフロー観察手法について、どうすればよいですか。 メタルフローを観察するためには通常の金属組織を見る場合より強いエッチングが必要となります。今回の場合、対象が炭素鋼であり、60℃~80℃の高温の塩酸を用いることでメタルフローが観察できました。
35 熱特性/熱処理 面発熱体の2次元温度分布を確認したいのですが調べる方法はありますか。 面での温度測定となれば、熱電対では現実的でありません。熱画像測定装置(サーモビュア)により面の温度分布測定を行い、X-Y軸分布やヒストグラム表示すれば温度ムラ解析することができます。
36 熱特性/熱処理 黄銅製のボルトを焼鈍したが、逆に硬化しました。その原因が何か知りたい。 大きな塑性加工を行った黄銅は軟化直前の温度で硬度が増すという現象があり、この場合もそのような現象が現われたと考えられます。焼き鈍し温度を上げることによりこの問題は解決すると推定されます。
37 熱特性/熱処理 二種類の銅製品(A,B)があるが部材を軟化させるため、炎焼鈍を行っています。部材Aは軟化するが部材Bは軟化しにくい。その原因は何か知りたい。 各部材の焼鈍特性を熱処理炉と微小硬さ試験機を用い調べた結果、部材BはAに比べ硬度が高く、また焼鈍による軟化がしづらいことがわかりました。部材Bはりん脱酸銅であると推定され、他の脱酸銅に比べ焼鈍抵抗が高いと考えられます。
38 熱特性/熱処理 S25C相当のリング材に耐摩耗性合金を肉盛りし、切削加工したところ、従来とは異なり、肉盛り部分がむしり取られた様な状態になってしまいました。原因が何か知りたい。 良品、不良品とも肉盛り部の成分差はほとんど無かったが、硬さを調べたところ、不良品は良品の約2倍の値でした。アセチレン溶接時の還元炎により浸炭が進行し、異常に硬くなってしまったことが原因と推定されます。
39 熱特性/熱処理 SUS303地金にSUS304を上張り溶接した部品を酸洗浄したら、上張りしたSUS304のエッジ部分が壊食してしまったが、どういう原因が考えられますか。 一般にSUS303よりは耐食性が高いSUS304が先に壊食するのは不自然ですが、加工前を調査したところ、SUS304は切削加工しやすいように事前に焼鈍が施されており、この条件が不適切であったためか、または溶接熱による焼き戻しがおこったため,応力腐食割れに対し鋭敏化し粒界腐食が生じたものと推定されました。一般的にオーステナイト系ステンレス鋼は450℃~850℃の温度領域でクロムの炭化物を形成し、粒界腐食が発生しやすくなると言われています。
40 切削抵抗 各種FRP材の切削加工特性を評価出来ますか。 FRP(繊維強化プラスチック)には、各種の充填材や添加剤が加えられていますが、これを切削加工する場合に、その影響が現れることがあります。横形マニシングセンタに三成分切削動力計を設置し、切削抵抗を測定すると、この影響を評価することが出来ます。その際には、ベースとなる無添加または充填量の少ないものなどと比較する方が多くの知見が得られます。
41 精密計測 傾斜度、位置度等の幾何公差により指示されている加工製品が、公差範囲内に収まっているか確認したいのですが調べる方法はありますか。 CNC3次元測定機を用いてバラツキを確認・評価することができるため、目標どおり加工できているかを検証することができます。
42 精密計測 職人が手修正を加えた樹脂成形金型を図面化したいが、どのような方法がありますか。 CNC三次元測定機を使用して、三次元倣い測定を放射線状に実施することにより、手修正による形状を数値化し、図面化することが可能です。
43 成分分析 鉄鋼材料の不良調査元の従来品と不良品との元素分析を行いたい、どのような手法がありますか。 鉄鋼材料の場合、簡易分析では蛍光X線分析装置、精密分析ではICP発光分析装置、炭素および硫黄について炭素硫黄同時分析装置を用いて行います。
鉄鋼材料の場合、炭素が強度等の特性に大きく影響します。今回の場合でも、従来品と不良品との蛍光X線分析の結果には大きな差はみられませんでした。そこで、炭素を炭素硫黄同時分析装置で分析した結果、炭素濃度が大きく異なることがわかりました。
44 成分分析 従来のクロムめっきからめっきを変更したら、従来より早く腐食しました。
腐食の原因を調べたいがどうすれば良いですか。
めっき膜を蛍光X線分析およびSEM-EDXで分析することで、めっき膜の成分や腐食物質の定性を行うことができます。今回の場合、めっきはクロムめっきではなくスズ-コバルトめっきでした。スズ-コバルトめっきはクロムめっきの代替めっきであり、色調はクロムめっきと非常に似ているが、非常に軟らかく耐摩耗性に劣ります。そのため、摩耗、腐食したと推定されます。
45 成分分析 金属の表面処理品の分析はできますか。  表面処理を行った部品について蛍光X線を用いてRoHSに対応しているかスクリーニング分析を行いました。その結果、亜鉛とクロムが検出され、更にジフェニルカルバジドを用いた6価クロムの定性分析を行いましたが、反応がありませんでした。そのため、6価クロムを含まないと思われました。以上のことからユニクロめっきか、3価のクロムを使った化成処理であると考えられました。
46 分析 焼却灰中の塩素量を測定したいので、方法を教えて欲しい。 木質バイオマス(建築廃材、間伐材)の焼却灰中の含有塩素量は微量であることが考えられたので、低濃度用ICP発光分析装置を用いて分析を試みました。この装置は溶液中の微量な元素を分析するための装置です。前処理として、溶液化が必要なため焼却灰を蒸留水、希硝酸等で振騰抽出しました。最適条件としては、希硝酸(1:100)で振騰または温希硝酸で抽出し、その際の試料量は0.2~0.3g/100mlでの抽出条件が概ね最適であることがわかりました。
47 分析 海外工場における工場用水のミネラル分過多による設備の不具合対策について教えてください。 不具合の原因となる懸濁物質の除去については、多段のストレーナーを設置し、最終工程でフィルターを使用するなどが考えられます。また、ミネラル分等の調査については、成分に応じた簡易測定キットが販売されているので現地で購入、使用が可能か確認することができます。
48 製造方法 放電プラズマ焼結(SPS)装置を用いて、接合の試作は可能ですか。 放電プラズマ焼結(SPS)装置を用いたパルス通電接合により接合実験が可能です。バラメータとしては、加圧力、温度条件(昇温、保持、冷却)、雰囲気(真空、大気、不活性)があります。
49 計測技術 摩擦摩耗試験時の荷重とトルクの記録方法を教えて下さい。 摩擦摩耗試験時、荷重とトルクはペンレコーダーを用いて記録していたが、取得データの有効利用を図るためパソコンでの記録が必要となった。そこで、試験機に付属のロードセルからの出力を動ひずみ計で増幅し、データロガーでデジタル化後、パソコンへデータを取得する方法が有ります。
50 計測技術 球形状に樹脂成形すると成形時の樹脂の収縮等の影響により、部分的なヒケが生じる。金型を修正する必要があるので、現状の真球度を測定したい。 CNC三次元測定機を用いて、仰角および水平角を任意設定できる自動プログラムを作成し、多点による真球度測定を実施して真球度を求めることで、金型修正に役立った。
51 計測技術 2つの機械部品の平面な箇所同士を組み付けた接触面の状態を目視で確認したいので、方法を教えて欲しい。 加圧すると赤く発色する圧力フィルムを用いて、2つの部品の間にフィルムを挟み込んで組み付け、再度取り外してフィルムの状況を見れば確認できる。今回の相談試料では、特定方向のみ発色しており、2つの部品は十分に接触ができていないことが分かった。
52 金属組織 ねずみ鋳鉄製部材を機械加工していますが、今回の発注品は硬くて加工できませんでした。原因について調べる方法はありますか。 ねずみ鋳鉄の組織観察を実施することで、組織的な要因について調査可能です。なお、ねずみ鋳鉄中に白銑鉄が混在すると硬度が高くなるため、切削性が悪化することが考えられます。
53 金属組織 設計では可鍛鋳鉄となっているが、通常と違い比較的早く破損しました。使用した材質が可鍛鋳鉄であると確認する方法はありますか。 鋳鉄の種類を見極めるひとつの方法として、金属組織の観察があり、黒鉛形状などにより鋳鉄の材質を区別できます。本部品の組織は、片状黒鉛が分散したねずみ鋳鉄であるため、衝撃などに弱く比較的早く損傷しました。可鍛鋳鉄は黒鉛を含まない鋳造性のよい白銑を鋳込んだのち熱処理よって延性を与えたものであり、その組織はねずみ鋳鉄と異なります。 
54 金属組織 金属タングステン材料の加工方法を調べられますか。 金属タングステン部品の加工方法を調べるために、部材断面を鏡面研磨後、村上試薬によりエッチングして組織観察します。観察の結果、板の上下面の結晶粒は大きく細長くなっており、中央部は細長くなっているものの上下面に比べ結晶粒は細いという特徴から、圧延により作製されたものと推定しました。
55 強度管理・設計 高強力線状素材を加工する際に、折損が発生し生産性が悪化しているため、品質管理を実施したいが、どのような方法がありますか。 全自動抗張力試験機を用いて線状素材の強度試験が実施できるため、線状素材を加工に使用する前に、線材の強度により品質管理が可能です。
56 強度管理・設計 スポット溶接したナットの引抜き強度の測定をしたいが、どのように実施すればよいですか。 250kN万能試験機を用いて強度試験が可能ですが、ナットが入る程度の穴を開けた専用の治具を製作する必要があります。実施の評価では、ナットにボルトを挿入し、ボルトの頭を圧縮盤で押込むことで、引抜き強度を評価できます。
57 技能研修 技能検定(機械検査)の受験について教えて下さい。  技能検定(機械検査)の受験にあたって技能試験について相談がありました。技能試験では、ノギス、マイクロメータ、三針ゲージなどの測定技能が問われること、当センターの機器を利用することも可能ですが、ポリテクカレッジ(職業能力開発短期大学校)が専門的なノウハウを有していることを説明しました。ポリテクカレッジと打ち合わせた結果、専門研修を実施して頂くことができました。
58 機械加工 アルミ材のプレス加工時のバリ抑制について教えて下さい。 プレス加工時の環境対応型のプレス油への変更を検討しているが、従来プレス油に比べ、加工性が悪いという相談がありました。摩擦係数が高くなっている可能性もあり、加工パンチへ加工材が凝着している可能性もあるため、摩擦特性の評価や金型パンチへの表面コーティングなどを検討するよう説明しました。
59 機械加工 新規切削方法の検証実験はできますか。 新規な切削加工方法の特許申請を検討しており、実施例等に記載する切削データの取得について相談を受けました。そこで、当センターのCNC旋盤を用いて切削評価ができるよう、治具等の製作方法を提案し、加工実験を実施しました。実験では、一定距離を切削する毎に、工具摩耗の観察や加工面粗さを評価した結果、通常加工法に比べ、新規加工法は同等以上の加工性能が得られる事が検証できました。
60 異物・汚れ ポリ塩化アルミニウム溶液を扱う機器の構成部品に付着した白色異物が、当該部品とは接液していないのになぜ付着したのが調べる方法や対策はありますか。 赤外分光光度計による測定で白色異物が塩化アルミニウムかどうかの判定は可能であり、この場合は、ポリ塩化アルミニウム溶液が塩酸溶液のため、揮発性の塩化水素が当該部品部に進入し、腐食を引き起こした可能性が高いと判断でき、接液部と当該備品部を隔てるO-リングの改良が提案できます。
61 異物・汚れ 界面活性剤を溶かした液で処理した金属ワイヤーへの黒色付着物を特定する方法はないですか。 金属ワイヤーに付着する黒色粉を赤外分光光度計を用いて測定し、界面活性剤と同じスペクトルが得られるかどうかを確認することによって、洗浄工程で落ちずに残ったものかを判断できます。
62 異物・汚れ 熱風乾燥処理時に多発する金属表面付着異物の分析方法と、どこから入り込んだか可能性を教えてほしい。 金属鋳物表面に付着した黒色異物を赤外分光光度計を用いて分析することで、付着物の成分を特定でき、セルロース系やポリエステル系のスペクトルが見られた場合、乾燥処理前に異物の付着がない場合は、乾燥炉内のホコリやゴミが熱により焦げて付着した可能性を推測できます。
63 環境 ボイラーの形式と琵琶湖の水草焼却処分について教えて下さい。 自社開発した燃料油分離装置とバーナーを使ってボイラーと組み合わせたい。また、琵琶湖の水草処分にも使いたいとの相談を受けました。ボイラーの形式としては①真空式②大気圧式③貯湯式④貫流式がありますが、自社開発するのは品質と安全面からあまりお奨めできませんので、ボイラーメーカーと相談されるのが望ましいとアドバイスしました。また、琵琶湖の刈り取り水草は、殆ど全部(4~5000トン/年)、堆肥化されているのが現状で、焼却すると生成灰が産廃となり、燃料と共に処分コストが掛かってしまうので十分検討が必要であるとアドバイスしました。
64 資格 技能士検定の受験資格を教えて下さい。 業務として2年以上の実務経験があれば2級の受検資格があり、7年以上であれば1級の受検資格があります。実技試験は、所属する工場の設備や機械を使用し、製品製作の中で一定の条件が加味されて試験され、事業所単位で実施されますので、外部からの受験は難しくなります。学科・実技の両方が合格して「技能士」となります。なお一般教養とは、基本的に職務に関する教養(必要な実務経験年数)を示します。
65 物性強度 ボルトの引張強度試験の方法について教えて欲しい。 ボルト形状をそのままチャッキングして引張ることは、ボルトの大小に関わらず、試験機付属治具の消耗破損が激しいために出来ない。まず、特定箇所から破断させるために、円筒部やネジ部にくびれを設けたダンベル状に加工した試験片を用意する。また、頭部をひっかけるための治具およびネジ部をつかむための雌ネジが切られた円柱つかみ治具を用意することで、目的であるボルト材質の引張強度が測定できる。
66 焼結 セラミック粉末から目的の空隙率を有する多孔質焼結体を得たいので、方法を教えて欲しい。 センター所有の放電プラズマ焼結(SPS)装置を用いて、出発原料粉末の重量および目的の空隙率(密度)から得られる最終焼結体高さ寸法を計算し、焼結中がある一定以上緻密化しないよう調整用のスペーサーを挟むことで、目的の空隙率を有するセラミック多孔質体を得ることが出来る。