硫化物分散型鉛フリー銅合金ビワライトの開発 <産学官共同研究>
既存のビスマス系鉛フリー銅合金とは違い、鉛やビスマスの代わりに球状硫化物を金属組織上に分散させた全く新しいタイプの鉛フリー銅合金です。鋳造性、快削性、機械的特性、疲労特性、腐食特性、浸出特性、リサイクル性など、従来の青銅鋳物と遜色のない性能です。


開発の背景と動き
従来の青銅鋳物は、鋳造性と快削性を保つために数%の鉛が加えられていましたが、水質規制や環境規制の強化により、無鉛化が急務となっていました。しかも、現在では、金属材料に限らず、あらゆる工業材料の鉛フリー化は世界の潮流になってきています。ビワライトは、滋賀バルブ協同組合・関西大学・滋賀県東北部工業技術センターの産学官で共同開発し、特許も取得(H19年)しました。
平成21年10月に「CAC411」としてJIS認証登録されました。
4つの社会貢献
- 鉛を含まない製品をユーザー供給
- 鋳造・加工工場の無鉛化対策
- 希少金属を使用しないため省資源
- リサイクルが可能な材料
ビワライトの新たな展開
米国では、2014年1月から、水道資機材の鉛含有規制が始まる予定で、ビワライトが注目されました。現在、米国IS社とライセンス契約が締結され、ASTM(米国材料試験協会)規格の認証登録を行いました。また米国での特許も取得しました。
共同開発メンバー
- 滋賀バルブ協同組合
- 株式会社ビワライト
- 関西大学
- 機械・金属材料担当